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ピルの服用でがんや不妊症になるという誤解

今回のブログテーマは
「不妊治療や妊娠関連に関する巷に広がる誤った情報や認識」シリーズ

今までに

”不妊治療で卵巣機能が若返る、閉経まで妊娠が望めるという誤解”
”体外受精すれば何歳でも必ず妊娠できるという誤解”

などなど掲載してきましたが、今回は

「ピルの服用でがんや不妊症になるという誤解」
について記載していきます。

 

ピルと聞くとどのようなイメージをお持ちでしょうか。
一般的に避妊薬というイメージが強いかもしれませんが、それ以外にさまざまな良い効果があるもので、生理不順を改善することで不妊治療にも使用されるものです。

 

もしかしたら、がんになるのでは?
という疑問がある場合がちらほらあるようですが、大丈夫です。ご安心ください。
おそらくピルの普及しはじめのイメージがまだ残っているのではないかと思います。

というのも以前は日本でピルを処方する際の検査基準がとても厳しく、検査項目が多かったり、メディアの影響かなにかで害があるのではないかというイメージがついてしまったという10年以上前のお話でしょうか。

 

現在の欧米では街の薬局で手軽に購入できるというほど一般的に認可・認知され、服用率も約8~9割とごく当たり前になっています。そしてご自身で妊娠をきちんとコントロールするという文化の違いもあるかと思います。

日本での服用されている方をみると、妊娠や不妊、ご自身の体の健康に対しての意識が高い方がうまく利用していて、妊娠に至っているという感覚を受けます。

日本での普及こそ遅れましたが、薬の厳しい検査基準がある中で、それが緩和されたことはより安心いただけるかと思います。
以前と比べると正しい認識により服用されている方がだいぶ増えて一般的になってきましたね。

 

他の疑問として、不妊症になるのではないかということも、逆に不妊治療の一貫として、不妊症の原因となる生理不順の改善に役立てられるくらい大切なものとなっています。

処方には、最低限の問診と血圧検査のみで、なかなか時間がとれなかったり何度も来院するのが大変という方でも、基本的には最大6ヶ月分までまとめてお出しすることが可能ですのでご安心ください。
海外留学などで長期的な理由がある場合は対応できますので、ご相談ください。

どのくらいの年齢から処方ができるかということですが、だいたい高校生程度の年齢が目安です。

 

⇒ ピルについて詳しく解説したページを見てみる

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