不妊症治療の専門医。タイミング法など自然周期から、人工授精・体外受精・顕微授精までの高度生殖医療。不妊症にお悩みの方、不妊治療のご相談は名古屋市南区の山口レディスクリニックへお気軽にどうぞ。

トピックス

40歳以上で妊娠・出産希望の方におすすめしたい方法

短周期複数採卵法(体外受精)

目的:40歳以上の方の体外受精の結果の向上のために
理由:40歳の方は年齢とともに急激に妊娠率が低下するため、また1回の採卵で卵が採取困難な方も非常に多いため。

 

この方法をなぜおすすめするか、まずはここ最近の全国統計の最新データによる体外受精を行っている
数をご覧いただきたいと思います。

日本の体外受精の現状について(年間)

体外受精治療周期:40万周期
体外受精移植周期:25万件
体外受精による妊娠数:7万件
体外受精による出産数:5万件
総出産数:95万人(不妊治療でない数もすべての出産数)

上のデータを分かりやすく説明しますと、不妊治療を行わない自然な出産も含めた日本全国で年間出産されるすべての数として、現在95万人ほどですが、そのうち5万人が体外受精により出産されたデータであることがわかります。つまり「約19人に1人が体外受精ベビー」であり、この数は年々増加傾向にあります。また治療周期とは、現在進行中の不妊治療を行う数と置き換えられ、あくまで周期数ですから、延べ数といいますか、同じ方が複数回にわたり体外受精を行う可能性も含まれ、少なく見積もっても、約10万人程度が年間で体外受精を行っていると推測されます。10万人というと、例えば名古屋市人口が約230万人、そのうち瑞穂区、昭和区の人口がそれぞれ10万人程度なので、区内に住んでいる人口がまるっと収まる数と考えると想像しやすいでしょうか。あくまで少なく見積もっての数なので、実数はもっと多いでしょう。

体外受精を行う年齢の割合

・40歳未満:6割
・40歳以上:4割

上記の割合が意味するところとして、単純に数だけを見れば40歳以上は少ないと思われがちですが、元々出産可能であろう年齢は統計的におよそ43歳頃から出産率がぐんと下がっているのが実状です。ですから、40歳未満の数と比べ圧倒的に少数になるはずですが、高齢での体外受精数が増加していることがみてとれるかと思います。また10年前では、不妊治療をしている、していないに関わらず、40歳以上で出産をされる方の人数は、年間7~8千人程度。現在では年間5万人程度と増加しています。今後ますます増加していくと見られています。

30歳代の妊娠率は特に悪いわけではありませんが、40歳以上の妊娠については流産率が増加するため、妊娠をしても出産まで至るまでがどうしても年齢的に困難になってくるため、「40歳以上の方がいかに妊娠することができるようになるか」ということが現在での不妊治療のひとつの大きな課題となってきています。とても難しい課題ではありますが、年齢的にも限りあるチャンスをいかに活かすかというところに今回ご紹介する方法の大きなポイントとなります。

具体的なお話ですが、まず卵の取れない方の対策として判断するポイントは、1回目の穿刺時に複数個卵が存在しているが、それぞれの卵の成育状態に大小バラつきがある場合です。その場合には、成熟卵の見込まれる大きさの卵のみ採卵し、これから大きくなる可能性のある小さな卵胞は採取せずそのまま温存し、翌日以降から再度注射にて採卵誘発を行い小さな卵を育て、適切な大きさに成長した卵のみを採卵するという方法です。通常の採卵との違いとして、短期間で採卵を2回、必要に応じて行うという方法となります。メリットとしては、年齢的にも元々排卵数が少ない方においては、時間経過につれて、ますます採卵できる数が減少するため、次の周期を待たずに採卵をするといった、短期間でのチャンスを増やす方法となります。デメリットとしては、短期間で排卵誘発と採卵を繰り返すことで、特に身体的な問題より、一番は経済的または精神的な負担が短期間にかかりやすいことがあげられるでしょうか。通常は、排卵誘発を行った後は、1周期、およそ3ヶ月程度は回復するまで採卵をお休みするのですが、その日程が元々向いているのは、年齢的にもたまたま一時的に疲れてしまった卵巣の機能が回復できる見込みがある場合のみになります。年齢的にも高齢になってくると、時間を空けて回復を待ったとしても、そもそも排卵誘発などを行っていない通常の状態の卵巣機能が低下しており、排卵数自体もほとんどされないという状態があり、いくら待っても排卵されないのが実状です。ですから、元々数の少ない卵を1個も無駄にしない方法となります。

具体的な流れとして
例えば、大小不揃いの卵が2~3個程度あるケースで、大きい方は2cm程度、小さい方は1cm程度の場合、1度目の採卵では、大きい方のみ採卵をして、小さい方は採卵せず大きい方の大きさ程度になるまで待ちます。そこから2回目の採卵まで再び採卵誘発により順調にいけば、4~5日程度で2cm程度まで成長しますので、そこで再び採卵します。もちろん、それ以上成長しない卵もありますので、1回目の採卵時の数がすべて成長するとは限りません。できる限りの成長させるための治療をすすめていくことでの結果次第となります。

適応に向いている方

40歳以上で卵が育ちづらい、排卵チャンスが年齢の期間的にもう後がない

適応に向いていない方

とても忙しく、短期間で採卵を出来ない方、短期間で何度も採卵されることによる、精神的ストレスに耐えられない方

山口レディスクリニックでは、時間限定ですが無料で、院長による電話不妊談窓口を設けております。また有料ですが、当院女性培養士による予約制の個別説明を随時開催しております。こちらは、ご来院いただいて直接培養士とのお話しをすることができますので、あわせてご利用ください。そして体外受精の説明会も定期的に開催しておりますので、なにか悩みや疑問がありましたら、そちらをお気軽にご活用いただけたら幸いです。もちろん説明会への参加費は無料です。体外受精説明会は申し込みが多い場合には次回開催への参加日の変更をお願いすることもありますので、なるべく早めのお申込みをお願いいたします。