胎児の先天異常検査について(学会 最新情報)
12月におこなわれた
日本産婦人科遺伝診療学会にWeb参加しました。
今回、印象的だったことは
出生前に胎児の先天性胎児異常を把握して
その後どのように
医学的治療、社会的支援、家族の心の準備を行うかについての議論でした。
まず、先天異常の発生数についてですが
出生児の3%ぐらいは、
小さなものもの含めて先天異常が生じるとされています。
3%の内訳としては
・染色体異常に関しては0.75%程度
・残りの2.25%程度は染色体異常以外の先天異常になります。
(例:先天性心疾患・口蓋口唇裂など)
現在は先天異常を出生前に知ることが
だいぶできるようになってきました。
検査方法としては
非侵襲的と侵襲的なものの2つのタイプがあります。
1. 非侵襲的
・超音波検査(NT等)
・母体血による診断(NIPT等)
などがあります
2. 侵襲的
・妊娠初期の絨毛検査
・妊娠中期の羊水検査
・妊娠後期の臍帯血検査
などがあります
出生前に先天異常の検査を希望される場合は
まず、妊娠・出産に影響がないとされる非侵襲的なもので検査をおこないます。
もし、非侵襲的な検査によって
先天異常の可能性が見つかった場合は
侵襲的な検査を行うかを相談することになります。
今回の学会では
上記のように出生前検査についての概要的な解説があり
さらに
・NT (Nuchal Translucency)
・NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)
の詳細な発表がありましたので
この二つに関しては次の投稿で詳しく解説いたします。