不妊症・不妊治療について
不妊症とは?
赤ちゃんを望むご夫婦が
1年以上経過しても妊娠に至らない状態を、不妊症と言います。
結婚後の妊娠率(通常時目安)
・1年 約80%以上
・2年 約90%以上
来院時期・目安
女性の年齢、月経不順の有無等を考慮
まずは基礎体温をつけて、結婚1年後位を目処にご来院ください。
不妊治療の方法と方針
一般不妊症治療(タイミング法)
卵管、子宮や精子等に大きな問題はない場合
施行してもホルモン治療レベルまで
年齢により施行内容は異なります
35歳までの方 |
約半年間 |
---|---|
35歳以上の方 |
年齢、全国統計、過去実績により |
タイミング法不成功(約半年間)の場合
腹腔鏡による精査
又は治療のステップアップ等
いずれか、今後の治療の方向性を御夫婦とよく相談の上決定します。
人工授精
年齢によりおすすめする回数が異なります。
35歳までの方 |
数回以内 |
---|---|
35~39歳の方 |
3回程度 |
<40歳以上の方>
一般不妊検査と一般不妊治療後に、人工授精ではなく、体外受精をおすすめします。人工授精の妊娠率はとても低くなるためです。
・不妊原因により人工授精よりも体外受精をおすすめする場合があります。子宮筋腫や子宮内膜症などがある場合は、過去の実績など経験から人工授精での妊娠を目指すことが難しいことがあげられます。
・男性因子(乏精子症や精子運動率の減少)、頚管因子(フーナーテスト不良例)、長期不妊、機能性(原因不明)不妊に対しては、AIH(人工授精)を考慮します。
・高度の男性不妊や両側の卵管閉塞、反復AIH不成功例などに対してIVF-ET(体外受精-胚移植)を施行します。
不妊治療における検査項目について
検査項目(男女共通)
感染症の検査
不妊の原因や院内感染予防のために行います。
男女共通 |
採血 |
---|---|
女性のみ |
おりもの |
感染症がある状態で不妊検査を行うことにより、感染症を悪化させてしまう可能性があるためです。また不妊治療を無事に終え妊娠し、出産をした後の新生児にも影響を及ぼす可能性があるためです。
検査項目(女性)
女性は原因が多岐にわたります。
・卵管
・子宮
・内分泌
・頚管因子 など
原因特定のため、スクリーニング検査を行ないます。
月経時、排卵時、などの時期により検査内容が異なります。
時期 | 検査項目 |
---|---|
月経中 | 脳下垂体ホルモン検査(LH、FSH、PRL) |
卵胞期 | 通水検査 子宮鏡検査 膣分泌物検査(クラミジア等) |
排卵期 | 超音波検査 フーナーテスト(性交後検査) 卵胞ホルモン(エストロゲン)検査 |
黄体期 | 黄体ホルモン(プロゲステロン)検査、子宮内膜日付診 |
いつでも可能 |
AMH(抗ミュラー管ホルモン) |
※ 最新の生殖医療学会のガイドラインの変更により
・甲状腺ホルモン
・抗精子抗体
上記2つの検査をスクリーニング検査に加えることが推奨されました。
※ AMH(抗ミュラー管ホルモン)
発育過程にある小卵胞の顆粒膜細胞から分泌されるホルモンで、卵巣の予備能力を調べる血液検査です。一般的に若い方は値が高く、閉経が近づくと低くなります。この値によって今後の治療方針を決定する1つの指標となります。
その他に、自己抗体の検査等がありますが、どのレベルまで検査するかは、十分に説明し、納得して頂いた後に決定します。
検査項目(男性)
原因はほぼ男女半々ですので、男性の検査も実施します。
精液検査 | 正常は精液量1.5ml以上 精子数1mlあたり1,500万以上 運動率32%以上 等 |
---|
PFC-FD療法
子宮内膜・卵巣のPFC-FD療法もおこなっておりますので
詳細はお問い合わせください。