不妊症治療の専門医。タイミング法など自然周期から、人工授精・体外受精・顕微授精までの高度生殖医療。不妊症にお悩みの方、不妊治療のご相談は名古屋市南区の山口レディスクリニックへお気軽にどうぞ。

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ERA検査、着床の窓について

 妊娠する上で、欠かせない着床。
精卵が子宮内で定着する時。

不妊原因の中で、このタイミングでうまくいかずに妊娠ができない場合を着床不全といい、今までどんなに卵の状態が良くても、妊娠ができなかった方が一定数おりましたが、最近新たな解決の糸口が分かってきたことがあります。

今回は、この着床不全についてのお話を、新しい解決方法を踏まえお伝えしていきます。

不妊治療のさらに体外受精において、過去に妊娠率が向上する転機になった方法が確立され一般化された出来事として、受精卵凍結と胚移植、また受精卵の長期培養がありました。

それまでは、新鮮胚移植といって、卵子を採卵した周期で凍結せずに、再び同じ周期に戻すことが主流でしたが、問題点として、排卵がされにくい状態の場合には、排卵誘発を施す必要性があり、誘発後の子宮環境は排卵をがんばったために、疲れてしまっていて、回復するまでは、一時的に妊娠に適していない期間がある。というのも分かったのでした。その問題点を解決すべく登場した方法が、受精卵を一時的に凍結保存して、子宮の状態がよりよい状態に戻すことが妊娠率の向上に大きく貢献してきました。

その中でも、子宮が良好な状態、また受精卵が良好な状態、この状態において妊娠率は高くなる可能性が大いにあり、正常な方の妊娠率と遜色ない状態まで引き上げられているのですが、その状態にも関わらず、2~3回程度チャレンジしても妊娠まで至らない。といった原因不明な方が一定数いたのも事実でした。通常であれば、1回あたりの妊娠率が3割程度まで予測される状態であれば、2~3回行なえば実質100%妊娠する、という状態のはずです。
ですから、良好胚移植を2~3回程度続けても妊娠に至らないケースを「着床不全」ということになります。

今まで不妊治療の現場において、妊娠に関わるメカニズムの中で明確に分かっていなかった問題点ではありました。それが新しい方法で解決の糸口、突破口が開けられようとしているのです。

それは、新しい子宮内膜の状態を調べる検査が行なえるようになってきたことです。
検査はそれぞれ「ERA検査、EMMA検査、ALICE検査」という名称になります。
まだ登場して間もないため、聞きなれないかもしれません。

また、すべての着床不全の方に有効で万能というわけにはいきませんが、あくまで研究により科学的なデータが証明されてきたものではあります。ただし、解明されて間もないため、これからの臨床現場において、妊娠率などがどれほど向上されてくるかなどの具体的な数値は未知数ですが、という前提でのお話となります。

今まで仮説として「着床の窓」といわれたものが、RNA(遺伝子配列)を調べることによって、着床の窓に適した遺伝子配列をERA検査によって検出します。

EMMA検査は、乳酸菌が少ない方は、妊娠しずらいことが分かってきていますので、乳酸菌を調べます。

ALICE検査は、慢性子宮内膜炎が着床不全の原因となることが以前からいわれていましたので、その検査を行います。あきらかに検出された菌に対する抗生剤を用います。

・体外受精で良好胚を移植したにも関わらず着床に至らなかった ・慢性子宮内膜炎、また早期流産をご経験された方 など、気になる方は一度検査をお受けになられることをおすすめします。

詳細は、検査説明ページをご覧ください。