プレコンセプションケア:男女の協力が必要です
プレコンセプションケア:妊活前の健康管理
プレコンセプションケア、妊娠を希望するカップルが妊娠前から行う健康管理のことです。
妊娠前の健康状態が、その後の妊娠経過や胎児の発育に大きく影響するため、近年、海外を含めて重要性が高まっています。また日本では晩婚化や高齢出産等の事情により、低出生体重児が減少しないことが問題視されていますので、その対策としても提唱されています。
プレコンセプションケアは女性だけのものではありません
赤ちゃんの健康は、男女、両方の健康状態から影響を受けます。
特に男性のみなさんへ
「妊娠」というと女性の問題と考えられがちですが、実はそうではありません。
パートナーの妊娠を望むなら、男性側の健康も重要です。生活習慣や健康状態は精子の質に直接影響します。喫煙や過度の飲酒、不規則な生活などは精子の数や運動能力を低下させることが分かってきています。パートナーと一緒に健康管理を始めることで、妊娠の可能性を高め、健康な赤ちゃんを授かる準備ができますので、意識を高める上でもプレコンセプションケアは重要なことになります。パートナーと一緒に赤ちゃんを迎える準備をすることは、これから始まる子育てへの第一歩です。
プレコンセプションケアの目的
・妊娠前から男女ともに健康状態を把握し、必要な対策を講じることです
・不妊の早期発見と適切な治療が開始できます
・妊娠・出産のリスクが低減できます
・胎児の健全な発育促進を考えます
課題
・先進国では晩婚化に伴い高齢出産が増加しています
・低体重児出生率が減少していません
・生活習慣病(喫煙、極度の痩せや肥満など)や環境要因による不妊の増加
推奨される具体的な取り組み
- 妊娠前健康診断(ブライダルチェック)
男女ともに以下の検査を受けることが推奨されます
・基本的な血液検査(貧血、感染症など)
・生活習慣病関連検査(血糖値、脂質など)
・性感染症検査
(最近、梅毒が増加傾向、クラミジア感染等も多く胎内感染や産道感染の原因となります)
・既往歴・家族歴の確認
・男性の精子検査、女性の卵巣機能検査
- 葉酸摂取
・妊娠希望の3ヶ月前から妊娠初期にかけての摂取を推奨しています。
・神経管閉鎖障害などの先天異常リスクを低減することが期待できます。
・1日の推奨摂取量:400μg程(妊娠前〜妊娠12週ぐらいまで)
- 生活習慣の改善
・禁煙・禁酒
(間接喫煙も胎児への影響あると最近データとして報告されています)
・バランスの取れた食事
・適度な運動習慣
・ストレス管理
参考としてですが、東京都では妊娠を希望する方に対してTOKYOプレコンゼミという支援を行っています
・女性:上限3万円
・男性:上限3万円(2025年度から引き上げ)
名古屋もぜひ検討していただきたいですね。
ご興味がある方は、ブライダルチェックをご検討ください。
▶︎ブライダルチェック