不妊症治療の専門医。タイミング法など自然周期から、人工授精・体外受精・顕微授精までの高度生殖医療。不妊症にお悩みの方、不妊治療のご相談は名古屋市南区の山口レディスクリニックへお気軽にどうぞ。

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保険適用後の長期培養・凍結について

体外受精が保険適用した2022年4月以来
保険で治療したいというご要望が増えています

移植回数の制限が設けられていますが
(採卵の回数制限はなし)
やはり金銭的な負担が少なくなることにより
患者さん側からすると
保険適用される3〜6回以内の移植で
妊娠・出産したいというお考えになるかと思います

保険が適用される3〜6回以内で妊娠・出産を目指そうとするためには
1回の移植あたり妊娠率40%以上が必要となりますので
採卵は多く施行したとしても分割期胚は移植せず
受精卵はすべて長期培養し、
5日〜6日目に良好胚になったものだけ
凍結保存し残りの胚は破棄するといった方法が全国的に増えています

私どもも患者さんの金銭的負担を軽減して保険治療の範囲内で結果を出したいという気持ちがありますし、妊娠率40%を達成するためにも
特に移植回数の残りが3回以内の方には
上記の治療方法に変え始めております

ただ、保険適用に縛られすぎますと
妊娠の可能性がある胚を破棄し続けることにもなってしまいますので、
少しでも早く妊娠をしたいとお考えの方は
自費治療を検討の一つとして
選択肢に残し続けた方が良いと思います

正直なところ
医療機関としては妊娠率40%超えを目指した方が
患者さんの医療機関選びの大きな指標となる妊娠率の表示のためにも
保険適用内の40%超えにすることで評価が上がりますので
保険適用による妊娠率40%超えを目指したいものですが
私どもとしては
医療の本道、倫理観、および患者さんのご要望に沿って治療をしたいと考えておりますので、個々にスタッフ説明等で自費の選択肢も含めて、適切な治療方法を一緒に決定していきたいと思っております。

<保険適用内の治療方法の場合>
◆メリット
金銭的な負担が少ない

◆デメリット
採卵回数が増える
特に40歳以上の方は保険適用の移植回数が3回までですので
1回の移植を最大限に行うためには
採卵を複数回する必要が生じます

*参考
仮に1回の採卵で6個の場合
受精卵が4個として、胚盤胞に到達できる胚は1.5個位となります

<自費治療の場合>
◆メリット
採卵回数が最小限にできる
移植が早めにできるので早期妊娠を目指すことができます

デメリット
金銭的な負担は増えます

メリット、デメリットそれぞれあります
保険適用の枠に囚われすぎてしまいますと
治療期間が長くなり、妊娠の機会が少なくなることにもなりますので
患者さんの状況によっては治療方法を検討されると良いと思います

体外受精をお考えの方はどうか慎重にお考えいただき
ご不明な点がありましたらご相談くださいませ