不妊症治療の専門医。タイミング法など自然周期から、人工授精・体外受精・顕微授精までの高度生殖医療。不妊症にお悩みの方、不妊治療のご相談は名古屋市南区の山口レディスクリニックへお気軽にどうぞ。

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早期妊娠に向けたTime to pregnancy

受診してから、できるだけ早く妊娠・出産を目指す概念として
学会では「Time to pregnancy」と呼ぶようになってきました

一番の近道は良好胚をいかに移植するかを考えられてきましたが
昨今の研究では一番の近道は胚の染色体を調べることにありました(PGT-A)

理由としては、
これまでの良好胚をいかに移植するかだけでは良好胚が獲得できなかったり、
良好胚移植しても妊娠・出産にいたらない方もいます

これまで高齢になると妊娠できない原因は
卵子減少と老化が主因とされてきましたが
染色体を検査すると4つの結果に分かれます
(1正常、2モザイク、3染色体異常、4検査不能)
※モザイクの中にも軽〜重度あり移植するかについては研究が続いています

◆40歳以上の受精卵
1の方は3分の1程度で、2、3、4の方は3分の2程度

◆35歳〜40歳の方でも
1の方は2分の1以下で、2、3、4の方は2分の1以上

つまり、高齢になるほど受精卵の染色体異常が増えてきて
染色体異常が中等度以上の方は妊娠できず、軽い方は染色体異常を持った妊娠にいたるか妊娠しても流産してしまう可能性があります

良好胚というものは肉眼で形態分類したものですので
中の染色体異常については不透明です

ですので、高齢になると予想以上に染色体異常になりますので反復着床不全や反復流産の方の一番の近道はPGT-Aであると思います

PGT-Aについて興味を持たれましたら一度ご相談ください