来年度の不妊治療保険適応について想うこと
2022年4月からの不妊治療の保険診療について厚生局が調整を続けています。
詳細については3月にならないと我々クリニック等にも報告がされませんが、
現在の中間報告をもとに推測すると
患者様の総負担が増えてしまうこと、治療制限が起こるのではないかと不安に駆られています。
現在、想像される範囲では、
全ての体外受精の検査、治療が保険適応になることはなさそうです。
体外受精においても、HMGによる排卵誘発等は保険適応になりそうですが、一般不妊治療に対する上限が1日300単位ですので、現在のものと同じくらいになると推測されます。
プロゲステロン、エストロゲン等のホルモン検査は、現在月1〜2回の回数制限がありますが、こちらも現在と同様に近いものになると推測されます。
保険適応では無かったものについては、
AMH、抗精子抗体等の検査、アンタゴニスト・アゴニスト製剤などの治療は引き続き自費のままであると推測されます。
混合診療に関してはまったく触れられていませんので、想像することはできません。
上記の推測により、体外受精への特典は少なそうに感じています。
助成金制度について
このまま継続されると望ましいのですが、この保険診療の適応により助成金制度がなくなってしまうと、患者様の総負担額が今よりも多くなるのではないかと推測されますので、心配しております。
また、これまで多岐にわたった体外受精のプロトコールが制限されてしまって、治療が想うように進まないことも起こりえます。
以上、喜憂であると良いのですが、心配しております。