受精卵着床前診断
受精卵着床前診断とは、2回以上の反復不成功例、流産の方を対象としたPGT-A検査のことです。海外では以前より盛んに行われ、効果がある治療とされています。日本では近年開始されるようになりました。
これまで当院では学会に申請を行い準備中でしたが、2023年3月に認可を受けましたので当院でも開始いたします。
動画視聴(無料)

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(携帯でのみ視聴可能です)
https://lin.ee/iYWutGC
診療時間内に受付にお申し出いただければ
上記の無料解説動画をクリニック内の個室で視聴することも出来ます。
検査方法
採卵後に受精卵を胚盤胞まで育てます。
胚盤胞になった割球の一部を採取し染色体を検査します。
検査した胚盤胞は凍結保存します。
染色体の検査は2〜3週間ほどかかります。
検査後、目的
検査結果の判明後、
染色体異常の無い胚を融解胚移植することによって、妊娠率の上昇、及び流産率の低下を目的とします。
妊娠率・・・60〜70%
流産率・・・10%程
(施設によって報告の差があります)
上記数値のように生産率の上昇が可能です。
留意点
但し、検査自体が難しく結果が100%正しいとは言い切ることはできません。
また、治療の歴史が浅いため、現時点では大きな問題は起きていませんが、割球を取った胚盤胞を移植することが、胎児に影響が無いと言い切ることはできません。
現時点では着床前診断の検査が自費診療となりますので、混合診療の兼ね合いから採卵、移植を含めて全て自費となります。ご承知おきください。
ご夫婦の染色体に転座がある方はPGT-SR
転座がある方は最初の体外受精の段階から着床前診断を受けることが可能です。
PGT-SR、PGT-Aの検査方法は同じですが、
染色体に転座などがあり、流産を繰り返しやすい体質を持つ方のための検査をPGT-SRと呼びます。
染色体の過不足がない、流産の可能性が低い胚を検査で選び子宮に戻します。
染色体(身体の設計図)の過不足が大きいほど流産しやすく、過不足が小さいときは病気を持った子が産まれる可能性があります。
〜転座とは〜
染色体の一部が入れ替わっていることです。
卵子/精子の染色体の過不足が起こる可能性があります。
検査の流れ
着床前診断を決めている人、決めていない人の受診の流れは下記になります。

料金等の詳細に関してはお問い合わせください。
注意点
・染色体検査は胚盤胞まで培養する必要があるため初期胚移植はできません。
・流産を完全に防ぐことは出来ません。
・一個も胚盤胞に到達しなかった場合は検査ができないこともあります。
・検査した胚が全て異常な場合は移植できない可能性があります。
・染色体の検査ですので出生児の障害の有無を確認するものではありません。
・他施設へ胚を移送することはできません。
・学会の指針により性別の開示はできません。
・染色体の検査は非常に高難度な検査です。
学会から承認された遺伝センターで遺伝専門医が解読します。
検査と解読が難しいため10%程、偽陽性、偽陰性が出る可能性があります。
また、ごく稀に割球診断自体が不能な場合もありますのでご理解ください。