再生医療・PRP療法(卵巣編)
当院は厚生労働省より再生医療認可施設となりました。
適応
・POF(早発閉経されている方)
・プアリスポンダー(排卵誘発しても卵胞が1〜2個しか育たない方)
*他院で体外受精等を治療中の方でも、当院で再生医療・PRP療法のみの治療をすることも可能です。
処置可能日
月曜 ~ 土曜
診療時間のみの対応となります。
不妊症分野における再生医療
血小板に含まれる成長因子(PDGF・TGF-B・VEGF・EGF 等)は、卵巣機能の改善を促すことが明らかにされています。
成長因子を多く含む PRP 投与によって、卵巣組織における細胞増殖、血管新生を良好にすることで、卵巣機能の改善、および卵胞発育の促進が期待できます。
不妊症領域での治療の歴史はまだ十分ではありませんが、海外においては、卵巣機能の回復に対する治療として盛んに行われています。
安全性について
本治療法は再生医療等の安全性の確保等に関する法律に基づき、再生医療等提供計画の届出後、厚生労働大臣に受理された治療となります。
あなた自身の血液を用いた治療法ですので、アレルギー反応等の心配が少なく、これまでの国内外での使用において、重篤な副作用は報告されていません。
*2019年12月時点
国内外の市販後安全性情報収集にて以下の有害事象が報告されているが、
因果関係は否定されている。
感染症:1症例、不正出血:1症例(海外報告)
ARTにおける新しい選択肢 多血小板血漿(PRP)療法
簡潔にいえば、ご自身の血液を使用し、卵巣機能の回復を促す、PRP療法です。主に体外受精胚移植において、卵胞の発育がうまくいかない、十分な卵胞の数が獲得できない方への効果が期待できます。
血液中の血小板は組織の修復、損傷部位の血管新生、創傷の治癒に必要な「成長因子」を多数放出することが知られています。
血小板を多く含む成長因子は、卵巣機能の改善を促すことが明らかにされています。
PRP療法は、専用の医療機器を使用して、血小板から放出される成長因子を効率的に濃縮・組成し、治療したい臓器へ注入することによって、本来、自分の体が持っている細胞の再生能力を局所的に最大化する治療法です。
既に整形外科、歯科、眼科、皮膚科、婦人科等の様々な疾患領域において、PRP療法は臨床使用されています。
処置時期、スケジュール
排卵誘発を行う前周期に原則両卵巣に対して行います。
基本的には1回セットで両側に行います。
*卵巣のPRP療法に関しては厚生局より感染症(B・C肝炎、梅毒、HIV)以外にATLウイルスの検査の要請がありますので、1年以内に検査を試行していない場合は当院で採血させていただきます。
当日の流れ
・採血
↓
・待機 約1時間程度(クリニックで必要な処置を行うため)
↓
・子宮内に注入、処置完了
↓
・安静(院内にて)
子宮内に注入後処置室で5分、その後回復室にて1〜2時間お休み、診察後ご帰宅いただけます。
処置後について
治療前、バランスの良い食事を心かけてください。
治療後は、卵巣穿刺をして注入していますのでまっすぐご帰宅して安静にお過ごしください。具合が悪いときはスタッフにお伝えください。
治療後 24時間以内は、安静にお過ごしください。
万一、発熱をはじめとする、ふだんと違った症状がみられた時は、直ちに主治医に相談してください。
注意事項
下記に該当する方は、まずご相談ください
* ヘモグロビン値(Hb) が 11 g/dL 以下の患者
* フィブリン値(Fbn) が 200 mg/dL 以下の患者
* 血小板数(Pit) が 150,000/mm3 以下の患者
* 血小板機能異常症の患者
* 血行動態が不安定な患者
* 本治療前 10 日間以内に非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)を服用している患者
* B型および C型肝炎の患者
* 抗凝固薬で治療中の患者
* 子宮筋腫の切除歴がある患者
* 悪性腫瘍、またはその可能性にて治療中の患者
料金
保険適用外の治療です。詳細はお問い合わせください。