卵子凍結の想定期間について
通院から終了までの期間はおおよそ18日程度です。
通院回数は6〜7回程度です。
仕事を終日休む必要がある日は採卵日です。
<想定パターン>
・生理の2〜3日目に来院、診察・採血等をして治療計画を立てていきます。
・3〜4日目から自己注射による治療開始。
・9〜10日目に来院、超音波による診察で発育等を確認、注射量の調節。
・11〜15日目の間に1〜2回程度来院、超音波、採血等
・14〜15日目に採卵のため朝8時30分までに来院
(お仕事は終日休んでいただきます)
・16〜18日目以降に採卵後の来院、診察、問題なければ終了
※採卵日は個人差があります。
※来院回数が若干変わる場合があります。
費用
全額自費となり、治療に要する注射代の使用量や検査回数(超音波、ホルモン採血)によりますので、個人差が生じますが、初診から凍結するまで、
トータル24万〜39万程度とお考えください。
採卵 | 80,000円~100,000円(麻酔の有無により別途) |
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培養 | 30,000円 |
卵子凍結 | 55,000円〜100,000円(凍結する卵子数による) |
術前検査 | 約20,000円(感染症検査等) |
採卵誘発 | 50,000円〜150,000円 (注射の量によりますので個人差があります) |
※1年目の保存料は上記の卵子凍結費に含まれます。
※2年目以降は1年ごとに3万円(卵子数によらず)
※当院では最大の保存期間は満50歳の誕生日までとなりますのでご了承ください。
卵子凍結について
昨今、仕事、結婚年齢の遅延化、現在パートナー不在などの理由により出産年齢の高齢化が進んでいます。
特に仕事では女性の社会的需要が高まったことによる労働環境の変化などが理由にあげられます。仕事で必要とされる時期と出産適齢期が重なるため、多くの方々が仕事か出産かで悩んでいらっしゃるかと思います。
そこで、正しい卵子凍結の知識について皆様にお伝えいたします。
卵子の作られ方
多くの方が間違われていると感じることは卵子の作られ方についてです。
卵子は生理のたびに作られると思われていませんか?
実はこれ間違いです。
卵子が作られるのは赤ちゃんのもっと前、お母さんのお腹にいる妊娠初期に細胞分裂を繰り返し、約600~700万個ほど卵子のもとになる「原始卵胞」がつくられます。
そして生まれる頃には約200万個になり、その後発育した状態で冬眠。
思春期になると冬眠していた細胞が毎月約10~20個ほど発育を再開し、約3か月かけて成熟した卵になります最終的に最も発育の良い卵の1つを排卵します。
※その他の卵胞は閉鎖卵胞といって成熟卵胞になれずに消失していきます。
つまり、卵子の元である、「原始卵胞」は年齢とともに減少をしていきます。
※排卵、生理不順の有無に関わらず減少します。
ちなみに35歳ごろに所持しているのは1~3万個になります。
※50歳ごろに原始卵胞は1000個ぐらいになり閉経すると言われています。
よく出産は35歳までにとお聞きすることがあると思いますが、その理由はこの卵子の作られ方に起因しています。
卵子も歳をとる
上記の説明により、卵子の作られ方について理解していただけたかと思います。
そこで、もう一つ皆さんにご理解いただきたいことは、
卵子もご自身と同じ分の歳をとるということです。
35歳であれば、卵子は35歳であるということです。
下記のデータをご覧ください。
年齢を重ねれば重ねるほど卵子も老化していくため、妊娠の確率に大きく影響を与えるのです。(理由は卵子の質の低下、および染色体異常の増加など)
生物学的な理由からも出産は早期にと言われている根拠になります。
※子宮は卵巣とは違い歳をとらないと言われています。
社会的適応による未受精卵凍結の勧め
ここまでの説明により、早期に出産をお考えになった方が良いことについては、ご理解いただけたかと思います。
ですので、
・仕事に集中したい。
といったような理由で出産を後に回そうとお考えでしたら、
卵子凍結を早くにすることをお勧めいたします。
※35歳で凍結保存した場合、仮に40歳で使用しても35歳で同じ妊娠率の結果が得られます。
凍結保存の安全性
マイナス196度の液体窒素のタンクの中で保存することにより永久保存することができます。但し1割ぐらいは解凍後に変性し使用不可となります。
(なぜ変性するかの原因はいまのところ判明していません)
卵子凍結の流れ
・初診時に子宮卵巣に異常がないか検査します。
・採卵までに子宮がん、各種ホルモン検査、感染症検査などの採
・個別のDVD鑑賞か体外受精説明会に参加いただき、培養士による個別相談を受け、排卵誘発方法や採卵の日程についてお話しします。
・生理が来たら治療開始(月経発来から採卵までの通院)
・生理から約2週間後に採卵施行し当日卵子凍結
・採卵後のOHSS等の異常がないかの確認として凍結後に診察を2回程していただきます。
※年齢によりますが20個前後の成熟卵子の凍結が望ましいため、20個前後に達するまでに複数回採卵が必要となる方もいます
※仕事を休むのは採卵当日だけで構いません。
※HMG注射は原則自己注射となりますので月経発来から採卵までの通院回数は3〜5回程度です。
お問い合わせ:052-823-2121
皆さまへのお願い
年々凍結保存をする方が増えてきましたので
貯蔵タンクを増やしてきましたが
貯蔵タンクのキャパシティを考えますと
今後全ての凍結保存をおこなっていくことが難しいと予想されます。
誠に申し訳ございませんが
35歳まで凍結保存される方は
長期保存になる可能性がありますので
保存のみ卵子凍結あんしんバンク(セルソース株式会社)、またはグレイスバン ク(株式会社グレイスグループ)を利用させていただきます。
ただし、その後の治療は当院で責任をもっておこないますのでご安心ください。
※卵子凍結保管サービス
卵子凍結あんしんバンク
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