採卵方法「アンタゴニスト法」「クロミッド法」について
アンタゴニスト法採卵による体外受精を行われる方へ
アンタゴニスト法採卵による体外受精の適応
・多嚢胞性卵巣症候群(PCO)の方
・卵巣刺激症候群(OHSS)になりやすい方
・クロミッド採卵で採卵率の悪い方等
< 採卵までの流れ >
① 月経 2or3日目 ~
HMG注射を開始
頻度:1週間に、4~7回 程度
期間:採卵2日前まで継続
② 月経 6日目 頃 ~
・超音波でモニタリングを定期的に行う
<卵胞2個以上が、平均14~15mm前後になった時点>
アンタゴニストの併用を行なう。
< 卵胞2個以上が、平均18mm前後になった時点 >
・採血を行う
<問題がなければ>
・HCGまたは点鼻薬に切り替え
翌々日が採卵日となります。
③ 採卵 前日
注射・点鼻薬等
特に何も行いません。
補足事項
アンタゴニスト法では排卵が起きやすい点をご了承ください。
理由は、LHサージが出現しやすいためです。
※ LHサージ…黄体形成ホルモンが急激に増加する現象
早発LHサージ予防を注射で行います。
GnRHアンタゴニストの注射(ガニレスト)を使用します。
注射費用:8,000円
使用開始:卵胞の大きさ(最大)が14mm~16mmになった時点
採卵の2日前まで連日注射を行います。
平均2~3回程度(適宜)
クロミッド法採卵(簡易採卵・低刺激採卵)による体外受精を受けられる方へ
クロミッド採卵は、HMG採卵と比較し採卵数は少なくなります。
経済的・肉体的な負担を軽減し副作用の頻度も低く、毎月でも治療は可能な方法です。
またクロミッド採卵は、低刺激採卵、または、簡易採卵とも呼ばれます。
< 採卵までの流れ >
① 月経 2or3日目~
クロミッド薬を服用
頻度:毎日 1錠内服
期間:採卵の2日前まで
② 月経 6日目 頃 ~
・超音波でモニタリングを定期的に行う
・HMG注射を隔日で行なう
<卵胞2個以上が、平均16~17mm前後になった時点>
アンタゴニストの併用を行なう。
<卵胞2個以上が平均卵胞径18mmとなった時点>
・採血を行なう
<問題なければ>
クロミッド及びHMG注射を中止
翌々日が採卵日となります。
③ 採卵 2日前
・自宅にて夜に点鼻薬(ナサニール又はブセレキュア)を使用
使用は2回、時間は「23時」「24時」にそれぞれ使用します。
④ 採卵 前日
内服・注射・点鼻薬等
特に何も行ないません。
採卵日について
・採血日(点鼻薬の日)に、尿中LHサージが出た場合
すぐ翌日が採卵日となり、1日早まることがあります。
・卵胞数が3個以下と少ない場合
静脈麻酔を使用せず、坐薬等の鎮痛剤と局所麻酔等で採卵を行う場合もあります。
・ET(胚移植)は採卵より2~3日目に施行します。
補足事項
クロミッド採卵では、排卵が起きやすい点をご了承ください。
理由は、LHサージが出現しやすいためです。
※ LHサージ…黄体形成ホルモンが急激に増加する現象
早発LHサージ予防を注射で行います。
GnRHアンタゴニストの注射(ガニレスト)を使用します。
注射費用:8,000円
回数:平均1~2回程度(適宜)